東京高等裁判所 平成2年(行ケ)5号 判決
原告は、主文同旨の判決を求め、別紙(一)記載のとおり請求の原因を述べた。
被告は、「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求め、請求原因事実は認めると述べた。
右事実によれば、原告の請求は理由があるから認容する。
〔編注〕本件における別紙は左のとおりである。
別紙(一)
一 特許庁における手続の経緯
原告は、指定商品を第二九類「茶・コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」とし、別紙(二)のとおりの構成からなる登録第九二二八八〇号商標(昭和四三年七月三〇日出願、昭和四六年八月一六日登録、昭和五六年一一月三〇日更新登録、以下「本件商標」という。)の商標権者である。被告は、昭和六三年一二月二八日、商標法五〇条に基づき、原告を被請求人として、本件商標の指定商品中「茶」について商標登録取消の審判を請求した。特許庁は右請求を平成元年審判第六六四号事件として審理したうえ、平成元年一〇月二六日、「登録第九二二八八〇号商標の指定商品中「茶」についてはその登録は取り消す。」との審決をし、その謄本は同年一二月一四日原告に送達された。
二 審決の理由の要点
1 本件商標の構成、指定商品、登録日等は前項記載のとおりである。
2 請求人(被告)は「登録第九二二八八〇号商標の指定商品中「茶」についてはその登録は取り消す。」との審決を求め、その理由として本件商標は商標法五〇条に該当するからその登録は取り消されるべきであると述べた。
3 よつて案ずるに、商標法五〇条による商標登録取消の審判の請求があつたときは、同条二項の規定により、被請求人(原告)において、その請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、又は使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れないところ、被請求人は、本件審判の請求に対し何ら答弁、立証することがない。
4 したがつて、本件商標の登録は、商標法五〇条の規定により指定商品中の「茶」について登録を取り消すべきものである。
三 審決を取り消すべき事由
原告は、本件商標を、少なくともその更新登録をした昭和五六年から現在に至るまで、日本国内において、三種類の販売茶の包装袋(煎茶万楽二〇〇グラムパツク、煎茶万楽(金)一〇〇グラムパツク、煎茶万楽(銀)一〇〇グラムパツク)に付して使用してきた。したがつて、本件商標は、本件審判の請求登録日(平成元年二月二七日)前三年以内に日本国内において、指定商品である「茶」について使用されているものであるから、審決は取り消されるべきである。